サリーのほら穴

いちマカロッカーがひとりごとを綴るブログ

映画『658km、陽子の旅』観てきた

(ネタバレあり)映画のチラシに書かれていた物語の紹介を読んで、主人公と私が少し似てるな、と思って気になっていたので観てきました。

ヒッチハイクで658kmの距離を旅しながら少しずつ自分を吐露していく陽子の姿が、痛々しくもあり、時々自分に重なったり。

 

 

私、旅行したり長距離移動するときはひたすら窓から景色を見ています。ほんとに景色を見ることに没頭してることもあるし、景色を見ながら頭の中に浮かんでくる全然関係ないことを観察したりする。普段の生活の中だと落ち着いて考えられないことも、旅の途中だとじっくり考えることができたりする。

 

陽子の今回の旅はちょっと色々ありすぎて過酷だから、自分のことを落ち着いて考えるどころではなくて、ある意味強制的に自分の中身を引きずり出されたのかもしれない。少しホッとした瞬間に、見ず知らずの他人に自分のことを訥々と語る姿は、なんだか分かるなぁ…と思った。

 

竹原ピストルさんも良かった。最初、陽子を部屋から連れ出すときは腕を引いていたけど、家の前にたどり着いてへたり込む陽子のことは無理に腕を引くことをせず「家の中で待ってるから。」と声をかけるにとどめたの、よかった。厳しさもあるけど、陽子のことを信じて見守る優しさだと思った。

 

 

「父親の葬儀にも、人生にも何もかも間に合っていない」

間に合っていない、て言葉聞くとズキリとしてしまう。もう遅い、とかもそう。自分にとって図星の言葉だから。

間に合ってない。もう遅い。この言葉をきちんと飲み込めたときに初めて、新しいスタート切れるのかもな、と思う。