「横顔が夫に似てたから」
「ごめんね。ちゃんと、すごく好きだったよ」
この彼女のセリフ、小説では紙の平面上で読んでいたものが、映画になると音と映像で立体になってこちらに飛び込んできてよりしんどさが増した。泣。
もし彼女がもっと人間的に適当な人だったら、「どうして俺だったの?」に対してこんなに正直に答えずに適当にはぐらかすよね。
自分の思いに正直で、自分のしてることに自分で傷ついていたりもして、美しくて不器用で、それが魅力的でもあり残酷でもあるなぁと思いました。
彼女の要素のどれかを切り離すことはできなくて、全部ひっくるめて彼女なんですよね…
そんな彼女だから「僕」は惹かれたんだろうし…
最初から、お互い期限付きの恋だってことは分かってた。
「分かってるなら、どうして傷ついたり泣いたりするの?」
「こうなることが分かってるなら最初からやめときゃ良いでしょ?」
人によってはこんな言葉で一蹴しそうだけど、たぶんこの言葉は的外れだし不必要なんだと思う。
私が彼女の立場だったらどうするだろうって考えた。私はたぶん最初から僕を誘わないと思う。惹かれたとしても。
(映画はじまらないな…笑)
終わりが見えてるから。期限付きの恋だってきっと割り切ることができないし、僕を本当に好きになってしまったら夫と別れを選ぶかもしれないし、その展開に傷つくかもしれないし、僕と別れることになっても傷つくだろう、その痛みにきっと耐えられないだろう、そうなるくらいならひとりでいたほうがマシだろう、、、、
なんか私って、傷つくのも傷つけられるのも怖がってるただのつまんない臆病な人間に思えてきて落ち込んだ。苦笑。
マカロニえんぴつの「ヤングアダルト」そして「ハッピーエンドへの期待は」、流れたときに映画と登場人物が輝いていたし、曲そのものの魅力に改めて気付きました。
ヤングアダルトは自分のなかではもっと暗闇でスポットライトが当たるイメージでしたが、もう少し明度が上がった気がします。映画みたいな明け方の空の色。
「ハッピーエンドへの期待は」、よっちゃんのギターソロの疾走感がまさにマジックアワーを思わせるなと感じました!!
最初のコーラス、映画のラストに添えられた花束みたいだなと感じて、ヤングアダルトのMVで胸ポッケに薔薇を挿すシーンを思い出しました。きれいで美しいなぁって。
ハッピーエンドって何だろうな。
この恋のハッピーエンド?人生のハッピーエンド?
どんな場面のどんなエンドにせよ、辛くて傷ついていたにせよ、やっぱり納得して笑っていたいなぁ。花を添えることを忘れずにいたい。
追記
スピンオフはちなみに見ていないです、見たらより理解が深まるかな?