サリーのほら穴

いちマカロッカーがひとりごとを綴るブログ

自分の世界を広げる

極夜について知りたくて、『月刊たくさんのふしぎ 極夜の探検』(福音館書店)という本を読んだ。

文は角幡唯介さん、絵は山村浩二さん。

 

実は以前から角幡唯介さんの著書『極夜行』がずっと気になっていた。いたのだけど、今回偶然この『たくさんのふしぎ』を見つけた。

福音館のサイトには「子どもはもちろん、おとなも楽しめる不思議の世界へようこそ!身の回りのあらゆる”ふしぎ”にせまります。」と書かれている。

読みやすそうだと思い、即購入した。

 

ちょっと前にこのブログで「極夜を想う」ってタイトルの文章を載せたんだけど、私の考えてる極夜は所詮はファンタジーの極夜だった、ということがよく分かった。

世界でいちばん暗い場所とはどういう場所なのか、そこを歩くということはどういうことなのか、ということが絵と文章で描かれている。

文章もそうだけど、絵もその壮絶さを物語ってる。極寒、暗闇、空腹、絶望、、、凄まじいの一言だった。私がそこに行ったらつべこべ言ってる間に死ぬだろうな、、、

 

でも、決して自分と断絶された世界ではないなとも思った。なんていうか、近づくことすらできない場所だけど、でも確かに繋がっている。

無関係ではない。

自分の心にはいろんな風景があって、レゲエが流れてそうな明るい南国の日差しの景色もあれば、それこそ光の届かない暗闇の景色もある。自覚してないだけで、きっともっといろんな風景が自分の中に存在しているかもしれない、と思う。

 

この本を読んで極夜の景色を自分の中に少しでも取り入れることで、本物の極夜は経験できなくても自分の世界を広げることはできる。

本に限らず、絵とか映画とか音楽との出会いはやっぱり良いなぁと思う。